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【BLEACH】霊王の欠片詳細!乱菊と霊王の爪の繋がり及び五大貴族の過ち

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本稿では、漫画「BLEACH」内で明かされなかった霊王の断片や本質に焦点を当てます。

「BLEACH」やその小説「bleach can't fear your own world」の重要な内容に触れますので、読了していない方は先に作品をご覧になることを推奨します。

さあ、霊王の欠片の解析を始めましょう。

 

霊王の身体のパーツ一覧

霊王の欠片とは、古代の五大貴族の始祖が霊王から採取した身体の部分を指し、現在確認されている霊王の欠片はおおよそ7つ存在します。

 

霊王の欠片の部位 持ち主 所属
霊王の心臓 ジェラルド・ヴァルキリー 滅却師
霊王の右腕 浮竹十四郎 死神
霊王の左腕 ペルニダ・パルンカジャス 滅却師
霊王の爪 松本乱菊 死神
霊王の鎖結 道羽根アウラ 完現術者
霊王の力の一部 完現術者  
霊王の欠片 産絹彦禰 綱彌代家

霊王の心臓「ジェラルド・ヴァルキリー」

漫画「BLEACH」の原作72巻656話で、ナックルヴァールがジェラルドの正体を「霊王の心臓」と明かします。

ナックルヴァールはこれをただの噂としていますが、ジェラルドが持つ「奇跡」という能力がユーハバッハによる聖文字授与前からの能力であるため、この情報には一定の信憑性があります。

物語全体でジェラルドが霊王の心臓であるという追加情報は提供されていませんが、彼がそのパーツである可能性は高いと思われます。

千年血戦篇の終盤でユーハバッハが聖別を用いてジェラルドの霊子を吸収したため、実質的に「霊王の心臓」はユーハバッハによって回収された可能性があります。

 

霊王の右腕「浮竹十四郎」

護廷十三隊十三番隊隊長、浮竹十四郎が霊王の右腕を宿していることが漫画「BLEACH」68巻616話で明らかにされました。

霊王の右腕は、東流魂街七十六地区「逆骨」に落下し、「ミミハギ様」として土着神に祀られていました。

浮竹が3歳の時に肺病に苦しんだ際、両親がミミハギ様への祈祷を通じて浮竹の肺を捧げ、彼の体内に宿ることになりました。

霊王の右腕は「静止」を司る力を持っているとされ、千年血戦篇では浮竹がこの力を解放し、世界の崩壊を一時的に阻止しましたが、最終的にはユーハバッハに取り込まれました。

 

霊王の左腕「ペルニダ・パルンカジャス」

ユーハバッハの親衛隊の一員であるペルニダ・パルンカジャスが霊王の左腕を宿していることが、「BLEACH」70巻640話で判明しました。

兵主部一兵衛によると、霊王の意志の一端が世界の流れを影響し、ペルニダを含むジェラルドや黒崎一護を霊王宮に引き寄せたとされます。

ペルニダの中で眠っていた霊王の意識は、涅マユリとの戦い中に目覚めたと考えられています。

霊王の左腕は「前進」を掌る力を持ち、マユリ戦ではその力を通じて異常な成長と増殖を示しました。

戦いの中で霊王の意識が現れた際、ペルニダの言動は一転して権威的なものとなり、大貴族のような威厳を漂わせましたが、その実態は依然として謎に包まれています。

 

霊王の爪「松本乱菊」

松本乱菊が霊王の爪を宿しているとされていますが、その詳細は「BLEACH」の本編では直接触れられていません。

小説「bleach can't fear your own world 2巻」では、藍染と東仙の会話の中で霊王の爪が言及されており、藍染は「とある少女から奪った魂魄に混じっていた爪」と述べていますが、具体的な名前は明かしていません。

彼はさらに「その少女は大量の魂を奪われたにも関わらず、死ぬことなく、依然として死神の資質を持っている」とも述べています。

この記述により、多くの読者が「BLEACH」48巻で描かれた市丸ギンの回想から少女時代の乱菊のことを連想することでしょう。

したがって、松本乱菊が霊王の爪を宿していたとみなされています。

霊王の爪は、藍染が流魂街の魂を削り取りながら未完成の崩玉を強化していた際、偶然にも強い反応を示したことから発見されました。

その後、この爪は崩玉に組み込まれることとなります。

 

霊王の鎖結「道羽根アウラ」

小説「Bleach can't fear your own world」に登場する完現術者、「道羽根アウラ」が霊王の鎖結を宿しています。

アウラは父が完現術者であり、母が人間という珍しい家系から生まれました。

アウラが生まれる前に、母は虚に襲われ、その傷が原因で出産後に亡くなります。

この悲劇的な出来事がきっかけで、父はアウラの完現術の力を取り除こうとし、彼女を地下に軟禁して育てました。

成長したアウラは綱彌代時灘と接触することになり、時灘から父が暗殺された真実と、自らの魂に霊王の鎖結が宿っていることを明かされました。

アウラは、長い監禁生活で愛着感情を失ってしまいましたが、これが彼女の完現術者としての固有能力が発現しない理由です。

しかしながら、魂魄と霊子の操作に関する基本的な完現術の技術を極限まで磨き上げ、浦原喜助によれば、その能力は死神が斬魄刀を使わずに白打や鬼道を用いる藍染と同等のレベルにあると評されています。

 

完現術者と霊王の欠片(因子)の関係

完現術者は古来から人間と虚の関わり合いの中で生まれた存在であり、彼らの力の根源が霊王の欠片、つまり霊王の力の因子に関連していることが判明しています。

霊王の右腕がミミハギ様として死神に宿る場合と同様に、霊王の欠片が人間に憑依すると崩玉に類似した効果が現れると考えられています。

完現術者が誕生する背景には、霊感が高い虚が霊王の因子を持つ母体を察知し、その結果として完現術者の子供が誕生します。

この子供たちは通常、胎児の頃に母親が虚に襲われる共通の状況を持ち、虚の襲撃を生き延びた後に生まれ、将来的に完現術者としての能力に目覚めます。

このことから、銀城空吾も死神であり虚であり完現術者としての資質を持ち、黒崎一護と同様に霊王になる可能性のある素質を秘めているとされます。

XCUTIONのメンバーや井上織姫、茶渡泰虎も霊王の因子を宿していると考えて差し支えないでしょう。

完現術の力

完現術者は「両親が虚に襲われた」という不条理な状況から獲得した力であり、その起源には深い因果が隠されています。

 

黒崎一護と霊王の欠片の関係

完現術者に関する理論では、黒崎一護の母「真咲」が一護の出産後に虚に襲われたため、一護は完現術者としての直接的な条件には当てはまりません。

しかし、一護に遺伝的に受け継がれたホワイトは、藍染によって造り出された改造虚であり、その基となるのは死神から収集された魂魄で作られた「崩玉」です。

藍染が造った「崩玉」には、松本乱菊から得た霊王の爪や他の霊王の因子が残っている可能性が高く、それによりホワイトにも霊王の因子が含まれていると見ることができます。

そのため、真咲からホワイトを受け継いだ一護にも霊王の因子が流れ込んでおり、その影響で完現術の能力に目覚めたと考えられています。

 

霊王の欠片と産絹彦禰の関係

小説「bleach can't fear your own world」に登場する産絹彦禰は、性別が不明瞭で、善悪の区別なく純粋無垢な性格が特徴の天真爛漫なキャラクターです。

産絹彦禰の本質は、綱彌代時灘が長年に渡って集めた様々な魂魄を組み合わせて作り上げた人造魂魄であり、以下の材料が使われています:

➀ 霊王の欠片の一部

➁ グレミィの脳

➂ 虚や滅却師、現世の水子の魂など

これらの材料は道羽根アウラの力により霊王の欠片を中心に統合され、死神に必要な魄睡(霊力の発生源)と鎖結(霊力を増幅する装置)が形成された後、山田清之助によって肉体が創造されました。

その結果、産絹彦禰は一護と似た霊圧を持ち、虚、死神、滅却師のどれとも異なる特異な力を使用する能力を示しています。

 

「霊王」の真実

・小説「bleach can't fear your own world 3巻」

霊王は千年血戦篇で水晶のような物質に封印され、霊王宮で祀られていますが、四肢を失い、生死も不明な状態で描かれています。

霊王の本質については、「全ての祖」と称される存在です。

「世界が現在の形となる以前、生と死の境界も曖昧な混沌の時代に、初めて虚と人間の間に立ち、滅却師、死神、完現術者の全ての起源となる護り手として現れた」と、尸魂界の歴史に詳しい綱彌代時灘が語っています。

世界が形成される前、森羅万象が不明瞭で進歩も退行もなく、ただ冷えるのを待つだけの時代がありました。

この時、魂の循環がただの一部として存在し、虚が人間を捕食し始めたことが、世界の循環が停止するきっかけとなりました。

この状態が続く中で、一つの命が誕生し、虚を滅却し、世界に再び循環をもたらしました。

これが初代霊王の始まりです。

霊王の力

霊王が生まれた時代、彼と同様に特殊な力を持つ者がいましたが、霊王はその中でも抜群の力を持っていました。

兵主部によれば、「真に万能で、全知全能に近い力を持っていた」とされています。

 

兵主部一兵衛と霊王の友情

兵主部一兵衛が霊王の誕生について語る際に、霊王と同じ時代に生きていたことが明らかになり、彼らが知り合いであったことが判明しました。

三界が分かれる前の時代、霊王を含む特殊な力を持つ者たちが存在していましたが、兵主部もその一人であり、霊王とは尸魂界が開闢される以前からの関係があります。

霊王護神大戦後の話の中で、兵主部は玉座から姿を消した霊王を懐かしみながら語るシーンが描かれています。

これにより、彼らの間には深い友情があったことが示唆されています。

 

五大貴族の祖と霊王に犯された罪

かつての五大貴族、「綱彌代家」、「朽木家」、「四楓院家」、「志波家」、そして名前が明らかでない一族の祖は、霊王の存在に深く関与していました。

1. 綱彌代家の祖は滅却の力がいずれ自己に転向するのを恐れていました。

2. 朽木家の祖はより安定した世界を築くために新しい規則の必要性を主張していました。

3. 四楓院家の祖は停滞した世界を前進させるために新たな循環の必要を訴えました。

4. 志波家の祖は虚にも心があるため、滅却ではなく浄化の道を求めるべきだと主張しました。

5. 名前不明の一族の祖は後に「地獄」と呼ばれる場を封じる新たな世界の設立を提唱しました。

これらの一族はそれぞれ異なる動機を持ちながらも、現在の三界分立(尸魂界、現世、虚圏)を実現する共通の目的を持っていました。

これには全知全能に近い霊王の力が必要でした。

しかし、霊王を説得しようとした志波家の隙をついて、綱彌代家は霊王を結晶に封じ、霊王の力を利用して新たな世界の基盤を築きました。

魂に生死の区別を設け、循環を利用して世界を新たな段階へと導く役割を果たす者たちが「死神」と呼ばれるようになりました。

しかしながら、無抵抗の状態で封じられた霊王が封印から自力で抜け出して復讐することを恐れた綱彌代家は、霊王の右腕(前進を司る)と左腕(静止を司る)を削ぎ取り、生かさず殺さずの状態にしてしまいました。

綱彌代家をはじめとする始祖たちは、長い時間をかけて霊王の心臓をえぐり、両足を削ぎ、内蔵を切り離して力を削ぎ落とし、「都合の良い王」を創り出しました。

このような状況下でも、霊王には意志が残っており、千年血戦篇での重要な局面で黒崎一護たちを霊王宮へと導いたとされています。

綱彌代時灘は、この歴史的背景から霊王を「生贄の山羊」と評しています。

 

志波家の没落

志波家は歴史的に見ると他の五大貴族の行動を止められなかったために共犯者と見なされることもありますが、志波家の祖だけは霊王を説得しようとした唯一の貴族であり、霊王を強制的に封印した綱彌代家に強く反対していました。

志波家の祖は、「自分たちの犯した罪を世界に明らかにし、裁きを世界に委ねるべきだ」と主張し、最悪の場合、自身を霊王の代わりの贄として捧げる方法を模索していましたが、適切な方法は見つかりませんでした。

そのため、霊王の説得に失敗した際には、自らが三界の基礎となる覚悟を持っていたものの、綱彌代家によって霊王が討たれたため、その計画を断念することになりました。

これらの歴史的背景により、志波家は一時的に生き延びたものの、綱彌代家による長期にわたる冷遇と、志波一心や志波海燕の事件を通じて最終的には完全に没落しました。

しかし、その祖の願いが叶うかのように、血縁者である黒崎一護が霊王になりうる資質を持って現れたことで、兵主部一兵衛は「これも因果か」と感じていました。

 

霊王の目とユーハバッハの関係

霊王にもユーハバッハと同様に未来を見通す力があったとされていますが、自身が無理矢理封印され世界の楔とされる未来を予見できなかったのか疑問が残ります。

この点について、兵主部一兵衛は「避けられない未来を見ていたのか、それとも新しい世界に何か希望を見出していたのか、その御心は計り知れないが……霊王は敢えて抵抗しなかったようだ」と述べています。

滅却師の始祖であるユーハバッハが霊王の力そのものの源流と関連している場合、ユーハバッハが霊王の子孫であるかどうかは不明ですが、霊王から削り取られた力が顕現したか、ジェラルドやペルニダのように力が回帰したかは明確ではありません。

しかし、ユーハバッハが一護に対して「我が息子」と言及した際、その力の源流が霊王にあるとすれば、ユーハバッハが霊王を「父」と呼ぶ意味が理解されるでしょう。

 

霊王護神大戦後の二代目「霊王」

一護によって斬られ、ユーハバッハに力を奪われた霊王は、大戦後ユーハバッハの遺骸が新たな霊王として霊王大内裏に祀られることになりました。

1. 三界を元通りにし、統一すること。

2. 霊王を殺害し、生と死の境界のない苦痛から解放すること。

これらを目指したユーハバッハが、結果的に自らが世界の楔となり、霊王と同じ境遇に陥るという皮肉な結末を迎えました。

さらに、兵主部一兵衛は、ユーハバッハが霊王の力を完全に吸い取っていなかった場合、千年血戦篇で黒崎一護が霊王にされかねない「バッドエンド」になっていた可能性があったと述べています。

この発言は、一護が霊王の役割を担う可能性があったという重大な示唆を含んでいます。

 

霊王の欠片の一覧と五大貴族の役割についての総括

1. 霊王の欠片は、五大貴族が霊王を封印し、その身体から削ぎ落としたパーツである。

2. これらの欠片の一部は死神や滅却師に回帰し、一部は人間(完現術者)に宿る。

3. 霊王は、三界(尸魂界、現世、虚圏)が確立される以前に生まれた、特異な能力を持つ「全ての祖」。

4. 霊王は綱彌代家によって封印され、世界の楔にされた。

5. 藍染やユーハバッハは、霊王を殺害して世界の縛りから解放することを目指した。

霊王は特殊な能力者であり、綱彌代家の非道な行為により世界の楔とされました。

これが藍染やユーハバッハが死神と霊王に対して強い敵意を持つ理由の一端を明らかにしています。

綱彌代家の祖の行いを始点として、他の四大貴族がこれに従い、霊王は贄とされました。

これは、死神側が隠された悪の根源であったという、究極のどんでん返しです。

「bleach can't fear your own world」は、BLEACHの世界観を広げる小説で、久保帯人先生の緻密に練られた設定を基に成田良悟先生が執筆しました。

千年血戦篇後の尸魂界、滅却師の事情、破面や完現術者といった既存のキャラクターや新敵キャラクターに焦点を当て、檜佐木修平を主人公とする物語は、霊王の真実に迫る展開となっており、BLEACHファンには見逃せない内容です。

未読の方には特におすすめの作品となっています。