2021年3月に公開された「エヴァンゲリオン新劇場版」の完結編、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」は、25年にわたるエヴァンゲリオンシリーズの最終作です。前作から8年の時を経て公開され、長年のファンが熱心に待ち望んでいた作品となりました。
公開時に配布された特典冊子には、渚カヲル、綾波レイ、碇シンジに似た子供が描かれたイラストが含まれていました。このイラストはファンの間で大きな話題となり、カヲルとレイが結婚したのではないかという推測がされました。
今回は、このイラストが示唆するカヲルとレイの関係や、彼らの間にいるとされる子供シンジについての可能性を探り、どのような意味を持つのかを深掘りしていきます。
「シン・エヴァンゲリオン」公開と特典冊子の波紋
2021年3月に公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」は、「エヴァンゲリオン新劇場版」の完結作として長い間待ち望まれていました。
公開時には先着100万名に限定で「EVA‐EXTRA-EXTRA」冊子が配布され、この中には前作「Q」の前日譚や新規描き下ろしの内容が含まれていました。
渚カヲルと綾波レイの家族描写についての憶測
特典冊子に収録された一枚のイラストがファンの間で大きな議論を呼びました。イラストはカヲル、レイ、シンジに似た子供たちが家族のように並んでおり、これを見たファンからは二人が結婚して子供がいるのではないかという憶測が飛び交いました。
カヲルとレイ結婚説を考察
多くのファンがカヲルとレイの結婚を疑問視していますが、物語の中で明確な結婚の描写は存在しません。
このイラストは多くの反響を呼び、緒方恵美さん(碇シンジ役)もラジオでその衝撃を語っていますが、制作スタッフからは「同人誌のようなもの」とのコメントも出ています。
イラスト背景の真実とファンの反応
実はこの家族イラストは、作画監督の個人的な妄想に基づくもので、公式の設定とは異なることが明らかにされました。監督自身がこのイラストをオフィシャル同人誌としての位置づけであると発言し、ファンにはそれが彼の家族としてのイメージをキャラクターに投影したものであると説明されています。
このような背景から、カヲルとレイの間に実際に結婚や家族が成立しているわけではなく、あくまでファンの間での想像や希望が反映されたものであると理解されています。
カヲルとレイの結婚描写の背後にある理由
綾波レイは碇ユイのクローンとして知られ、渚カヲルは碇ゲンドウの理想を体現した存在とされています。
この2人の結婚描写は、劇中のキャラクター、シンジがカヲルとゲンドウの類似点を指摘するシーンや、ゲンドウとカヲルの共通点と差異を通じてさらに掘り下げられます。
カヲルとゲンドウの共通点と差異
カヲルとゲンドウは共にピアノを好み、NERVの司令としての立場や博識などの共通点がありますが、シンジに対する態度には顕著な差があります。
カヲルはコミュニケーションに長け、シンジに優しく接する一方で、ゲンドウは人間関係に臆病であり、ユイ以外の人とは距離を置いていました。
理想の家族像としてのカヲルとレイ
ゲンドウの理想の家族像がカヲルとレイの結婚描写に反映されているという考察があります。
元々ユイとゲンドウにはシンジが生まれ、ゲンドウが理想とする家族像は、劇中でカヲルとレイによって象徴されています。
これは「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の特典冊子にも描かれているテーマです。
シン・エヴァンゲリオンのラストシーンの解釈
シン・エヴァンゲリオンの最終シーンでは、カヲルとレイが駅のホームで談笑している様子が描かれています。
このシーンから、二人が恋人同士であるという解釈が一部でされています。
実際には明確な証拠はないものの、彼らが新しい世界でアダムとイヴのような存在になったとの見方もあります。
カヲル&レイと子供シンジのイラスト解釈
公開されたイラストでカヲルとレイが肩車している子供はシンジであると個人的には確信しています。
このイラストは、結婚というテーマを超えて、彼らが一つの家族ユニットとして描かれていることを示唆しています。
イラストに描かれた家族構成の象徴
イラストにはカヲルがゲンドウ(父親)、レイがユイ(母親)と同等の役割を担い、シンジがその子供として描かれています。
この構成は、彼らが理想的な家族の形を模していることを表しており、多くのファンにとっては感慨深いものがあります。
理想の家族像としてのイラストの意味
このイラストは、カヲルとレイがゲンドウとユイの理想の姿として描かれていることから、彼らがどのように家族として機能しているかを視覚的に表現しています。
実際のゲンドウ、ユイ、シンジの幸せな家族イラストも存在するかもしれませんが、このイラスト自体がすでに多くの感動を呼んでいます。