『HUNTER×HUNTER』は1998年より週刊少年ジャンプにて連載が開始され、原作漫画だけでなくアニメや劇場版など幅広く展開されている人気作品です。
今回は、そんな本作の中から「キルアとアルカのその後」や「2人が恋愛関係に発展する可能性」について、考察を交えながら掘り下げてまいります。
キルアとアルカのその後は?
キルアはアルカを守るために旅に出た
キルアとアルカは、ゾルディック家という世界的に有名な暗殺一家の一員として登場します。
キルアは幼少期から暗殺者としての訓練を受けて育ち、のちにハンターとしてゴンたちと行動を共にしてきました。
一方で、アルカは非常に特異な能力を持ち、その力はゾルディック家でさえ制御できないほど強大でした。
「願いを叶える代償として、対価を求める」という能力を持つ裏人格・ナニカを内に宿し、その危険性ゆえに家族からは地下深くに隔離されていた過去があります。
キメラアント編において、瀕死状態となったゴンを救うため、キルアはアルカ(ナニカ)に願いを託すことを決意します。
しかし、その行動はゾルディック家の意向に反するものであり、妨害を受けながらもキルアは強行突破します。
その結果、ゴンは無事に回復し、物語は一区切りを迎えます。
その後、ゾルディック家の追跡を避けるため、キルアとアルカは2人だけで旅に出ることになります。
彼らが今後どこへ向かい、どのような関係性を築いていくのかに注目が集まっています。
アルカの命を狙うゾルディック家
アルカの能力が明らかになるにつれ、その存在はゾルディック家内でも議論の的となります。
かつてアルカの力を試した結果、複数の使用人や関係者が命を落とした過去がありました。
その危険性の高さから、父・シルバは「アルカは人間ではなく別の存在である」と断言しています。
こうした背景から、アルカは家族でありながらも封印の対象となり、隔離された生活を余儀なくされていました。
しかし、ゴンを救うという大義のもと、キルアはアルカを連れ出す決断を下します。
これにより、ゾルディック家の中には「アルカを抹殺しようとする者」や「その能力を利用しようとする者」が現れ、追跡の手が伸びることになります。
ガス生命体アイの地・暗黒大陸へ向かう可能性
ゴンとの別れ、そしてゾルディック家の追跡をかわした後、キルアとアルカはどこへ向かうのでしょうか?
有力な候補として挙げられるのが、「暗黒大陸」への旅です。
アルカに憑依しているとされるナニカは、話し方や能力の特性から、暗黒大陸に存在するとされる「ガス生命体アイ」ではないかと考えられています。
この仮説が正しければ、ナニカの正体を明らかにし、アルカ本来の姿を取り戻すには、暗黒大陸に向かうことが必要不可欠となるでしょう。
また、暗黒大陸には「ドン=フリークス」や「幻影旅団」、「ハンター協会」といった主要キャラクターたちも関与しており、ナニカがこの地に関係している可能性は極めて高いと考えられます。
ジグ=ゾルディックとの関係も関わるか
暗黒大陸との関係性を語るうえで、欠かせない人物が「ジグ=ゾルディック」です。
彼はキルアの祖父であるマハの父にあたる人物で、ネテロ元会長と共に暗黒大陸へ赴いた過去があるとされています。
その遠征の際に、ジグがガス生命体アイを持ち帰ったのではないかという推測もあり、ナニカの能力との関連が指摘されています。
もしこの仮説が正しければ、ナニカの正体を探るうえでジグ=ゾルディックの存在は避けて通れず、今後の物語でも重要な役割を果たす可能性があります。
キルカ&アルカの恋愛・結婚は?
キルアとアルカの間には、深い信頼と絆があることが描かれています。
ゴンを救うためにアルカを訪ね、その後の旅を通して強く結ばれていく2人の姿に、特別な関係を感じ取る読者も多いでしょう。
中には「2人が将来的に恋愛関係へと発展し、結婚するのではないか?」と想像する声もあるようです。
しかし、本考察では「キルアとアルカは恋愛や結婚には至らない」と結論付けています。
アルカは弟であり恋愛関係にはならない
最初に注目すべき点は、アルカの性別に関する描写です。
外見上は少女のように見えるアルカですが、ゾルディック家の他の家族は一貫して「弟」として扱っています。
仮にこれが事実であるとすれば、キルアとアルカは兄弟同士、かつ同性ということになり、恋愛関係に発展することは極めて難しいと考えられます。
このため、2人の間にある「好き」という感情は、家族間の愛情であり、いわゆる恋愛感情とは異なるものであると見なすのが自然です。
アルカの中の「女の子」の人格にキルアは妹として接している
一方で、キルア自身はアルカを「妹」として扱っている描写も存在します。
これは他の家族とは異なる点であり、アルカ自身も「私」と話すなど、女の子らしい言動を見せることが多く見受けられます。
このことから、アルカの性別は作品内でも明確に定められておらず、曖昧なままとなっています。
もともとのアルカは少年であり、何らかの事情により女の子のような仕草や口調を身につけたものと推測されます。
その一因として考えられるのが、内に宿る人格・ナニカの存在です。
ナニカが女性的な性格を持っているため、アルカの振る舞いにも影響が及び、性別の感覚が曖昧になってしまった可能性があります。
アルカの女の子らしさはなぜ?家族愛の表れ?
環境によって生まれた可能性
アルカが自然と「女の子らしさ」を身につけていった理由として、ゾルディック家の家庭環境が大きく影響していると考えられます。
ゾルディック家の子どもたちは「イルミ→ミルキ→キルア→アルカ→カルト」という順で名付けられており、しりとりのように繋がった名前が特徴的です。
また、5人の兄弟はいずれも男性として扱われており、アルカも例外ではありませんでした。
しかし、アルカには他の兄弟とは異なり、制御不可能な能力を持っていたがゆえに「危険な存在」として認識され、家族の中で孤立してしまいます。
そうした家庭内での孤独や疎外感から、「男の子のままでは自分の居場所が得られない」と無意識に感じたのかもしれません。
そして、「女の子のようになれば、暗殺一家としての役割から外れ、自分の生き方を変えられるのではないか」と考えるようになったのではないでしょうか。
女の子としての自己像は愛されたいという願いの表れ
アルカが女の子として振る舞うようになった背景には、「家族からの愛情を求める心」が強く影響しているように思えます。
本来、家庭の中で子どもが受けるべきは安心と保護ですが、アルカはその両方を与えられず、地下に隔離されるという極端な扱いを受けていました。
そのような環境下にあっても、唯一アルカを受け入れ、愛情を注いだ存在がキルアでした。
キルアにとってもアルカは心を許せる唯一の家族であり、2人の間には深い信頼関係が築かれています。
だからこそ、アルカはキルアに対して「お兄ちゃん」と呼び、無条件に甘えることができたのかもしれません。
そして、キルアもまたアルカの気持ちを汲み取り、彼女が望む存在として「妹」として扱い続けているのでしょう。
それは、血縁や性別を超えた信頼の証であり、2人にとっての「家族としての理想の形」なのかもしれません。
【HUNTER×HUNTER】キルアとアルカのその後まとめ
キルアは、家族のしがらみや危険な使命からアルカを守るために、2人で旅に出るという選択をします。
その背景には、ゴンとの別れや、ゾルディック家との断絶、そしてアルカの中に宿る危険な存在「ナニカ」の存在が関係していました。
恋愛や結婚については、兄弟であるという前提や、性別の不明確さなどを考慮し、「その可能性は極めて低い」と考えられます。
しかし、2人の間にある特別な絆は、一般的な家族以上に深く、かけがえのない関係であることは間違いありません。