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ファーストガンダムの登場人物たちのその後とは?結婚や関係性の変化も紹介

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『機動戦士ガンダム』は、40年以上にわたってシリーズが続く長寿アニメ作品です。

そのシリーズの中には、一年戦争の後を描いた続編がいくつも存在し、ファーストガンダムの登場人物たちも再登場しています。

彼らは戦争を生き延び、その後の時代でも重要な役割を果たすことになります。

本記事では、それぞれの登場人物がどのような道を歩んだのか、そして結婚など人間関係の変化についても、続編作品ごとに詳しく紹介していきます。

 

ファーストガンダムの登場人物のその後は?

通称「ファーストガンダム」と呼ばれる『機動戦士ガンダム』は、地球連邦とジオン公国の戦争「一年戦争」を舞台にしています。

主人公のアムロ・レイをはじめとする主要キャラクターたちは、この激しい戦いを生き延びました。

しかし、その後の人生においても、彼らは「戦争」という現実から完全に解き放たれることはありませんでした。

本章では、そんな登場人物たちのその後の動向を続編の内容に基づいて紹介していきます。

 

アムロ・レイ

アムロ・レイは『機動戦士ガンダム』の主人公であり、初代ガンダムのパイロットです。

続編『機動戦士Zガンダム』では、主人公カミーユ・ビダンを導く先輩として登場します。

登場シーンは限定的ながら、ベテランパイロットかつニュータイプの先達として確かな存在感を示しています。

カミーユと強化人間フォウ・ムラサメとの関係に、かつての自身とララァ・スンの面影を重ねて忠告を送る場面も描かれます。

「人は…同じ過ちを繰り返す…まったく…」というセリフには、過去を断ち切れない無念が込められていました。

Zガンダムでは地上にとどまり、宇宙へは戻らず物語から一時退場します。

その後、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では再び主人公として登場し、新型機νガンダムを駆って復帰します。

アムロは地球連邦軍のロンド・ベルに所属するエースパイロットとなり、因縁のシャア・アズナブルとの最終決戦に臨みます。

戦闘の末、シャアに勝利するものの、地球へのアクシズ落下を阻止するために、νガンダムでアクシズを単独で押し戻すという決死の行動に出ます。

その後、アムロとシャアは「行方不明」となりますが、原作者の富野由悠季氏は「アムロは死亡した」と明言しています。

『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』では、アムロの意識が残留思念として描写されており、その死はほぼ確定的とされています。

 

ブライト・ノア

ブライト・ノアは、ファーストガンダムにおいて戦艦ホワイトベースの艦長として登場し、若くして指揮官としての責任を背負いました。

一年戦争後も地球連邦軍に残留し、続編『Zガンダム』では、左遷されていた中でエゥーゴに加わることになります。

同作ではエゥーゴの戦艦アーガマの艦長として、再び戦局の中心に立ち、ティターンズと戦う役割を担います。

この時点でブライトは、ミライ・ヤシマと結婚し、ハサウェイとチェーミンの二児の父となっていました。

Zでは落ち着いた大人の人物として描かれ、冷静かつ的確な判断で若いパイロットたちを支え続けました。

次作『ZZガンダム』でもアーガマの艦長として登場し、ジュドー・アーシタたち若者の後見人的存在となります。

『逆襲のシャア』ではロンド・ベルの旗艦「ラー・カイラム」の艦長として復帰し、再びアムロと共にシャアと戦います。

この時のブライトは、アムロに対しては上司というよりも戦友として接している様子が描かれています。

さらに『UC』では、若い主人公バナージ・リンクスを支援し、戦いの終息を導く立場で登場します。

ブライトの部屋に飾られているアムロの写真は、彼が今もかつての戦友を思い続けていることを象徴しています。

その後も『閃光のハサウェイ』へと出演し続けており、シリーズ全体を通じて最も登場回数の多い人物の一人となっています。

 

 

セイラ・マス

セイラ・マスは、『機動戦士ガンダム』においてシャア・アズナブルの実妹という重要な設定を持つキャラクターです。

一年戦争を生き延びた後、続編である『Zガンダム』や『ZZガンダム』に登場していますが、シャアと直接再会することはありませんでした。

『Zガンダム』では、シャアが自身の正体を明かす「ダカール演説」をテレビで見守る姿が描かれますが、セリフはなく、その表情だけが印象に残ります。

『ZZガンダム』では、戦闘に巻き込まれ死亡したと思われていたリィナ・アーシタを救出し、ジュドーたちには顔を見せぬまま、リィナをブライトに託す形で登場しました。

セイラ自身は投資家として自立した生活を送りながら、シャアのことを「死を望んでいる」と語っており、深い諦めと決別の感情が表れていました。

以降、セイラがシリーズ作品に登場することはなく、その後の消息は不明です。

 

フラウ・ボゥ

フラウ・ボゥは、ファーストガンダムではアムロの幼なじみで、心を寄せる存在として登場しました。

しかし『Zガンダム』では、ハヤト・コバヤシと結婚し、名前も「フラウ・コバヤシ」に変わっています。

彼女はホワイトベース時代に行動を共にしていた子どもたち、カツ・レツ・キッカを養子に迎え入れ、さらに自身の実子も身ごもっていました。

Z本編でアムロと再会した際には、かつての彼とは異なる変化に戸惑いを覚える描写もあります。

その後、アムロの意志を尊重し、カツを彼に託すと、レツ・キッカとともに地球への移住を決意します。

フラウ・ボゥの登場はこのZで最後となりますが、彼女の選んだ平穏な生活は、戦い続きだった他の登場人物とは対照的な道であったと言えるでしょう。

 

カイ・シデン

カイ・シデンは、ファーストガンダムでは皮肉屋でひねくれた印象の強いキャラクターでした。

その後『Zガンダム』では、戦争ジャーナリストという立場で登場し、ティターンズの動向を探る民間人としてエゥーゴに協力しています。

劇中ではかつての宿敵シャアの正体が「クワトロ・バジーナ」であることに気づき、ハヤトにそのことを伝えました。

かつての敵と手を組むことに納得がいかず、その後は作品から退場します。

後年『ガンダムUC』でも再登場し、ジャーナリストとしてバナージやブライトと接点を持ちます。

交渉役として行動する姿は、MSパイロット時代とはまた異なる立ち位置ですが、成熟した大人として信頼を集めています。

戦死していない描写も含め、ファーストの男性キャラでは数少ない生存者といえるでしょう。

 

ハヤト・コバヤシ

ハヤト・コバヤシは、ファーストガンダムでアムロたちと共に戦った元パイロットであり、『Zガンダム』ではフラウ・ボゥと結婚し、カツ・レツ・キッカを養子として迎え入れます。

その後、地球の反連邦組織「カラバ」の指揮官としてエゥーゴを支援し、アムロやブライトと再会。

作中では大型輸送機「ガルダ級アウドムラ」の艦長も務め、戦局の後方支援を一手に担いました。

続編『ZZガンダム』でも引き続き登場し、戦闘に巻き込まれた民間人の避難活動に尽力していました。

しかし、ネオ・ジオンによるコロニー落とし作戦の際、ジュドーを支援するために出撃し、敵の攻撃により戦死します。

頼りなかった少年時代から、家族を持ち指揮官として活躍する大人へと成長した彼の最期は、多くの視聴者に強い印象を残しました。

 

ミライ・ヤシマ

ミライ・ヤシマは、ファーストガンダムにおいてホワイトベースの操舵士を務め、ブライト・ノアとの間に信頼関係を築いていきました。

劇中では、母性と理性を併せ持つ存在として、若いクルーたちの心の支えとなっていました。

続編『Zガンダム』ではブライトと結婚し、長男ハサウェイと長女チェーミンを育てる母親として登場します。

家庭を守る立場として、前線に立つ夫を支え続けました。

その後は軍務に直接関わる場面はなく、以降の作品にも登場はしていませんが、家族の絆を象徴する存在としてファンの記憶に残るキャラクターです。

 

カツ・ハウィン(カツ・コバヤシ)

カツ・ハウィンは、ファーストガンダムではレツ・キッカと共にホワイトベースに乗船していた孤児の一人です。

Zガンダムでは成長し、「カツ・コバヤシ」の名で正式に軍人となり、ティターンズとの戦いに参加します。

しかし正義感の強さゆえに単独行動が目立ち、命令を無視して突撃する場面も少なくありませんでした。

敵側の強化人間「サラ・ザビアロフ」に好意を抱きながらも、彼女と敵対関係にある現実に苦悩します。

結果として、サラの乗る機体を撃墜し、彼女の死に強いショックを受けます。

その後も無謀な行動を繰り返し、最終的にはサイコガンダムMk-IIとの戦闘で戦死しました。

早すぎる死は、多くの視聴者に複雑な余韻を残しました。

 

レツ・コ・ファン(レツ・コバヤシ)

レツ・コ・ファンは、ファーストガンダムでホワイトベースに乗っていた孤児のひとりで、Zガンダムでは軍属となっています。

フラウ・ボゥとハヤト・コバヤシの養子として育てられ、兄のカツとともに連邦軍に加わります。

Z本編での出番は多くありませんが、宇宙空間での整備や補佐業務などを行い、後方支援に従事していました。

『逆襲のシャア』では成長した姿で登場し、ロンド・ベル所属のパイロットとして任務にあたっています。

その後の生死や詳細な活躍は明かされていませんが、戦場を生き延びたキャラクターのひとりです。

 

キッカ・キタモト(キッカ・コバヤシ)

キッカ・キタモトもまた、ファーストガンダムでホワイトベースにいた幼い少女です。

Zガンダム以降の登場は少なく、成長した姿もあまり描かれていませんが、フラウやハヤトのもとで家族として暮らしています。

公式な戦闘参加や軍籍の描写はないものの、ホワイトベースの経験を持つ者として、その後の人生でも何らかの形で影響を受けていたことが推察されます。

 

シャア・アズナブル

シャア・アズナブルは、ファーストガンダムではジオン公国軍のエースとして登場し、「赤い彗星」の異名で知られる存在です。

一年戦争後は『Zガンダム』で「クワトロ・バジーナ」と名を変え、反地球連邦組織エゥーゴに参加します。

表向きは身分を隠しながらも、地球圏の未来を真剣に考えるリーダーとして成長していきます。

Zの終盤で自身の正体を明かし、地球連邦の腐敗を世界へ告発する「ダカール演説」は、彼の思想的変化を象徴する重要な場面でした。

『逆襲のシャア』では再び仮面を付け、「地球に人類を住ませてはならない」という思想のもと、地球への隕石落下(アクシズ・ショック)を試みます。

アムロとの最終決戦に敗れ、アクシズの阻止に巻き込まれる形でアムロと共に消息を絶ちます。

この後、シャアもまた「行方不明」とされますが、富野監督は「アムロと共に死亡した」と明言しています。

一部ではシャアの生存説も語られますが、公式としては戦死扱いとなっています。

 

ララァ・スン

ララァ・スンは、ニュータイプとしての資質を見出され、シャア・アズナブルの導きでジオン軍に加わった女性です。

『機動戦士ガンダム』本編では、アムロ・レイと精神的な共鳴を果たしながらも、戦場で命を落とすという悲劇的な運命をたどります。

彼女の死は、アムロとシャアの両者にとって深い心の傷となり、その後の作品群においても精神的な影響を及ぼし続けました。

『Zガンダム』や『逆襲のシャア』でも、ララァの幻影や回想が登場し、アムロやシャアの精神的な迷いの象徴として描かれます。

特に『逆襲のシャア』では、シャアが「ララァを殺したアムロを許せない」と語るなど、彼女の存在が2人の因縁を強く結びつけていることが分かります。

ララァの存在は、物語を超えた「魂の象徴」として今なお語り継がれています。

 

マチルダ・アジャン

マチルダ・アジャンは、補給部隊の女性士官としてホワイトベースの支援にあたっていたキャラクターです。

冷静で優れた判断力を持つ彼女は、若い乗組員たちの心の支えとなる存在でした。

アムロにとっては特別な想いを抱かせる人物でもあり、彼女の訪問はホワイトベースの乗員にとって大きな励みとなっていました。

しかし、支援活動の最中に黒い三連星の攻撃を受け、戦死してしまいます。

マチルダの死は、戦争の非情さを視聴者に強く印象づけたエピソードのひとつです。

以降の作品で再登場することはありませんが、彼女の存在はファーストガンダムの中でも特に多くのファンに愛され続けています。

 

リュウ・ホセイ

リュウ・ホセイは、ホワイトベースのクルーとして登場し、戦闘だけでなく仲間たちの精神的な支えとなっていた人物です。

パイロットでありながらも現場全体を見渡す視点を持ち、アムロたち少年兵の成長を陰から支えていました。

ジャブロー到達前の戦闘で、仲間を守るために自らの命を犠牲にし、コア・ファイターで特攻をかけて戦死します。

その行動は、彼の勇敢さと自己犠牲の精神を象徴するものであり、ホワイトベースの面々に深い影響を与えました。

以後のシリーズには登場しませんが、リュウの存在は、仲間の絆と責任を体現するキャラクターとして記憶されています。

 

スレッガー・ロウ

スレッガー・ロウは、地球連邦軍からホワイトベースへ派遣された熟練パイロットです。

陽気な性格と軽口で乗組員に接しますが、その実力と覚悟は本物で、アムロたち若者にとって頼れる兄貴分のような存在でした。

マチルダとは特別な感情を抱き合うようになりますが、戦局がそれを許さず、二人の関係が深まる前に彼女は戦死してしまいます。

その後、スレッガー自身もビグ・ザムとの戦闘で特攻し、命を落とします。

彼の最期の台詞「やってみるさ!」は、視聴者に強烈な印象を残し、命をかけた覚悟の象徴となっています。

以後のシリーズでは直接登場しませんが、戦士としての矜持を語る際に欠かせない人物です。

 

 

まとめ:ファーストガンダムのキャラたちは続編でも生きていた

『機動戦士ガンダム』に登場したキャラクターたちは、後のシリーズでも重要な役割を果たし続けています。

戦死した者、生き残りながらも戦いを避けた者、再び前線に立った者など、それぞれの歩んだ道は多種多様です。

彼らのその後が描かれることで、作品世界の奥行きやリアリティが増し、視聴者はより深く物語に引き込まれていきます。

特にアムロやシャアのような象徴的なキャラクターは、時を超えてもなお語られ、ファンの記憶に強く刻まれています。

こうした続編での描写は、単なるファンサービスではなく、戦いの果てにある人間ドラマとして描かれており、シリーズ全体の魅力を高めています。

ファーストガンダムの登場人物たちの“その後”を知ることで、改めて彼らの選択や生き様に思いを馳せるきっかけとなるでしょう。