大人気漫画『ワンピース』では、物語の序盤で訪れた「モックタウン」という島で、ルフィたちはベラミー一味に絡まれる場面が描かれます。この時、ルフィとゾロは争いを避けますが、その結果として痛めつけられる展開となります。
モックタウンでの一件の後、ルフィたちは近くにいた『黒ひげ』と会話を交わします。黒ひげの話に耳を傾けることなくその場を離れようとするルフィたちですが、ナミが放った「なんなのあいつ?」という問いかけに対し、ルフィが不思議な返答をします。
ルフィの言葉、『あいつじゃねぇ。あいつらだ』というセリフ。この意味深な発言は作中で明確な説明がされておらず、多くの読者にとって大きな謎となっています。
今回は、このセリフが持つ意味と、黒ひげとルフィの関係について考察していきます。作中で暗示される要素や、それぞれのキャラクターの背景をもとに深掘りしていきましょう。
モックタウン編「あいつじゃねぇ、あいつらだ」の意味を徹底考察
『ワンピース』のモックタウン編で登場した、ルフィたちの謎めいたセリフ『あいつらだ』。この言葉の真意については、多くのファンの間で議論されています。ここでは、その意味について考察していきます。
ナミとルフィ、ゾロの会話
このセリフは、ナミ、ルフィ、ゾロの会話の中で登場しました。
- ナミ:「あいつじゃない?じゃ・・なに?」
- ルフィ:「さァ・・それにあいつ・・・じゃねェ」
- ゾロ:「あいつら・・・・だ・・・たぶんな」
明確な説明はなく、曖昧な表現のままですが、この言葉が指す対象についてはさまざまな可能性が考えられます。
黒ひげの多重人格(ケルベロス)説
1つ目の説として有力なのは、ルフィたちが見聞色の覇気を通じて黒ひげの多重人格に感づいたというものです。
- 黒ひげの呼び方:「おめェ」「てめェ」「お前」など多様で、統一感がない。
- 海賊旗のデザイン:三つ首のドクロが「3」という数字を象徴している。
これらの点から、黒ひげには3つの人格が存在する可能性があり、ルフィたちはその異常性に気づいて「あいつら」と表現したのかもしれません。
黒ひげ海賊団を指していた説
もう一つの説として考えられるのは、『黒ひげ海賊団』全体を指していた可能性です。
- 黒ひげ海賊団はすでに町で活動しており、暴れまわっていた。
- ルフィたちが黒ひげ単体ではなく、その仲間たちも含めて「あいつら」と表現した可能性。
この説では、黒ひげが複数の存在として認識されたのではなく、物理的な仲間の存在が「あいつら」という言葉の背景にあると考えられます。
黒ひげとベラミー一派を含めた複数人説
黒ひげとベラミーたちを合わせた複数人を「あいつら」と表現したというものです。
- 黒ひげが語った「夢」の話は、ベラミー一派にも聞こえていた可能性がある。
- その場の状況から、ルフィたちが黒ひげとベラミーたちを同じグループと勘違いした可能性。
ただし、この解釈は少し強引であり、尾田先生がそのような曖昧な描写を意図したとは考えにくいという点で、可能性は低いと見られています。
「あいつじゃねぇ、あいつらだ」というセリフには、黒ひげの特異性や状況的な背景が関係している可能性が高いです。
多重人格説や黒ひげ海賊団を指している説が有力と考えられますが、物語が進む中で新たなヒントが明かされるのを楽しみに待ちましょう。
「あいつじゃねぇ、あいつらだ」は伏線?
『ワンピース』のモックタウン編における謎のセリフ『あいつらだ』について、これまでの考察に加え、新たな視点を考えてみましょう。
このセリフには未来への伏線や、黒ひげを格上と認識したことを示す可能性も含まれています。
黒ひげにバックがいることを示す伏線
ルフィたちのセリフが「未来への伏線」である可能性を考えると、黒ひげ海賊団には強大なバックが存在するのではないかという説が浮上します。
- 黒ひげ海賊団は第1081話で「海賊島ハチノス」を国家にすると宣言。
- その背景には、バックにいる人物や団体が動きやすい環境を作る意図があるのかもしれません。
モックタウンの段階で黒ひげのバックの存在を示唆し、ハチノスを本拠地とする現状へと繋がっている可能性があります。
このセリフが物語全体の伏線である可能性は非常に高いと考えられます。
格上の海賊たち全員を指している
『ワンピース』では、ルフィたちが相手を呼ぶ際にセリフの使い方に特徴があります。
- 「アイツ」:敵や格下と判断した場合に使用。
- 「あいつ」:親しい仲や憧れの存在に使用。
今回のセリフ『あいつら』では、黒ひげを自分よりも格上と認識していた可能性が高いです。この場合、黒ひげだけでなく、シャンクスやエースなど、ルフィが追いつきたいと考える海賊たち全体を指していたのかもしれません。
まとめ:未来への伏線と黒ひげの立ち位置
『あいつらだ』というセリフは、黒ひげの特異な存在やその背後にいる可能性のある強大な勢力を示唆しているのかもしれません。
また、ルフィが黒ひげを含めた格上の海賊たちを意識して発した言葉である可能性も考えられます。この場面は、今後の展開への重要な伏線として注目されるシーンの一つと言えるでしょう。