『機動戦士Zガンダム』は、1年戦争から7年後の宇宙世紀を舞台とし、地球連邦軍内部のティターンズ、反連邦勢力のエゥーゴ、そしてジオン残党軍を中心としたアクシズの三勢力が激突する物語です。
本作では、各組織が投入するさまざまなモビルスーツが登場し、それぞれが強烈な個性と高性能を備えています。
もちろん、パイロットの力量も重要な要素ですが、やはり機体そのものの性能やデザインの魅力も『Zガンダム』の見どころのひとつです。
後続作品に影響を与えた機体も多く、Zガンダムで登場したモビルスーツの系譜は、宇宙世紀の中で確かな存在感を放ち続けています。
本記事では、Zガンダムに登場する機体の中から「どのモビルスーツが最も強いのか?」をテーマに、ランキング形式でご紹介します。
アニメでの性能や戦果、後継機の有無などを基準としつつ、さらにゲーム『ガンダム無双』シリーズでの機体を実際にプレイした体験も含め、あくまで主観的な評価としてご覧いただけますと幸いです。
Zガンダム-モビルスーツ強さランキング一覧
Zガンダム-モビルスーツ強さランキングTOP3
1位 Zガンダム
「Zガンダム」はエゥーゴとアナハイム社による共同開発計画「プロジェクトZ」によって誕生した、Zシリーズの中核となる可変モビルスーツです。
ガンダムMK-Ⅱやリック・ディアスといった前身機の技術を基に、カミーユ・ビダンの設計思想を取り入れて開発が進められました。
ウェイブライダーへの変形機能やムーバブルフレームの採用、さらにガンダリウムγ装甲による高い防御性能が特徴です。
また、バイオセンサーの搭載により、ニュータイプの感応波を戦闘力に変換するという画期的な機能も持ち合わせていました。
このように、高機動・高火力・高防御に加え、精神感応型兵装まで備えたZガンダムは、まさに当時の技術の結晶といえる存在です。
後続機として「Zプラス」「ZⅡ」「リゼル」などが登場し、Z系MSの系譜が後の時代まで続いています。
カミーユという最強クラスのニュータイプが搭乗したことも加味し、Zガンダムは名実ともに最強のモビルスーツとして第1位といたしました。
2位 ジ・O(ジ・オ)
「ジ・O」はパプテマス・シロッコが自ら設計・開発したこの機体は、戦艦ジュピトリス内で極秘裏に製造されました。
ジ・Oはバイオセンサーを搭載し、ニュータイプ能力を最大限に引き出す設計がなされています。
見た目は重装甲で鈍重な印象を与えますが、実際の機動性は非常に高く、Zガンダムすらも押される場面がありました。
特徴的なのは、通常のマニピュレーターのほかに、腹部に隠されたサブ・マニピュレーター(隠し腕)を搭載していた点です。
この奇襲用の武装により、Zガンダムとの最終決戦では激しい攻防を繰り広げました。
後続機として「ジ・OⅡ」や「タイタニア」などが開発されたことからも、その完成度の高さと戦略的価値の高さが伺えます。
圧倒的な存在感とラスボスらしい演出のある機体です。
3位 キュベレイ
「キュベレイ」はアクシズが開発したこの機体は、モビルアーマー「エルメス」の発展型であり、ニュータイプ専用兵装である「ファンネル」を初めて実戦投入した機体として知られています。
ハマーン・カーンが搭乗し、グリプス戦役やネオ・ジオン抗争において圧倒的な戦闘力を誇りました。
キュベレイの登場により、サイコミュ兵装の新たな時代が幕を開け、同様の武装を持つ後継機や他勢力の機体にもその影響が及びます。
『ZZガンダム』では、キュベレイMK-Ⅱや量産型キュベレイなどの派生機も登場し、ニュータイプ部隊の中核機として運用されていました。
戦場での圧倒的な存在感と、機体性能に対する高い評価とともに、個人的にゲーム『ガンダム無双』シリーズにおいて操作した際に思いのほか操縦がしやすく攻撃力も高かったためこの順位としました。
Zガンダム-モビルスーツ強さランキングTOP10圏内
4位 百式
「百式」はエゥーゴとアナハイム社の共同開発計画「プロジェクト・ゼータ」における試作機であり、もともとは可変型MSデルタガンダムの設計案から派生したものです。
開発時に変形機構を断念し、非可変型として完成した百式には、試作機ながら実戦投入可能な高性能が盛り込まれました。
名称の由来は、開発責任者M.ナガノ博士が「百年後でも通用するモビルスーツ」として命名したものとされています。
劇中ではクワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)が搭乗し、多数の戦果を挙げました。
その美しい金色の装甲も大きな特徴で、視覚的なインパクトと高性能を兼ね備えています。
さらに、後続機として「百式改」「デルタプラス」などが登場し、シリーズ全体にその思想を受け継いでいます。
5位 ガンダムMK-Ⅱ
「ガンダムMK-Ⅱ」はティターンズによって開発された次世代主力機候補であり、初代ガンダムの技術を継承しつつ新たな要素を取り入れた機体です。
開発過程では『スターダストメモリー』で登場した試作機などを経由していますが、1年戦争終結から約7年を経てようやく完成しました。
ただし、当時の連邦軍ではガンダリウムγの製造が困難だったため、装甲材はチタン合金製となっており、「ガンダム」の名を冠しながらも素材面では一歩劣る部分もありました。
本機の大きな特徴として、Gディフェンサーとの合体により「スーパーガンダム」へと強化される点が挙げられます。
この変形合体システムは、重武装化により火力と機動力の両立を可能とし、多くの戦闘で重要な役割を果たしました。
地味ながらも安定した性能を発揮し、後のMS開発にも影響を与えた機体でもあります。
6位 ハンブラビ
「ハンブラビ」はティターンズのゼダンの門で開発された可変モビルスーツで、その特徴的なエイのようなフォルムが印象的です。
従来の航空機型ではなく、生物的なモチーフを取り入れたデザインは当時としては異色でした。
ヤザン・ゲーブルを筆頭に、ダンケルとラムサスの3機編成による集団戦術「クモの巣」は、エゥーゴのニュータイプたちを幾度も苦しめました。
戦果としても、エマのガンダムMK‐Ⅱを追い詰めたり、戦艦ラーデッシュを沈めるなど、グリプス戦役の終盤において重要な戦力となりました。
単機性能だけでなく連携戦術も含めた総合力の高さ、そして不気味で異形の存在感ある機体です。
7位 サイコガンダム
「サイコガンダム」は地球連邦軍のムラサメ研究所で開発された、強化人間専用のモビルスーツであり、パイロットはフォウ・ムラサメです。
サイコミュ兵器を搭載し、常人では制御できない高火力と特殊兵装を備えたこの機体は、通常のモビルスーツとは一線を画しています。
特に特徴的なのは、通常機の約2倍に相当する巨大な機体サイズと、それに見合った圧倒的な火力です。
ガンダムMK‐Ⅱとの戦闘では、そのスケール差が如実に描かれていました。
後継機として『ZZガンダム』では「サイコガンダムMK‐Ⅱ」も登場し、さらにその思想は他作品にも引き継がれています。
巨大兵器による圧倒的制圧力という象徴的な存在です。
8位 パラス・アテネ
「パラス・アテネ」は木星船団の戦艦ジュピトリスで独自開発されたモビルスーツの一つで、火力重視の設計が施された重量級の機体です。
背部には大型ミサイルやビーム砲を搭載しており、対艦攻撃にも対応できる装備構成が特徴的です。
劇中では、ティターンズに寝返ったレコア・ロンドが搭乗し、エマ・シーンとの激しい戦闘を繰り広げました。
ドゴス・ギアの撃沈など戦果を上げましたが、最終的にはエマとの戦いで撃破されます。
その印象的なシルエットや装備構成は、後年のガンダム作品にも影響を与え、『ガンダムSEED』のプロヴィデンスガンダムなどにも似たデザインが見られます。
設計思想やビジュアルの独自性、後世への影響は評価ポイントです!
9位 ギャプラン
「ギャプラン」は地球連邦軍のオーガスタ研究所で開発された本機は、ティターンズの高高度迎撃用可変モビルアーマーとして登場しました。
モビルアーマー形態への変形によって、大気圏内での単独飛行が可能という点が大きな特徴です。
ただし、加速時のG負荷が非常に大きいため、当初は強化人間用として調整されていました。
その後、調整が進んだことでオールドタイプであるヤザン・ゲーブルも搭乗可能となり、宇宙空間で運用されています。
劇中ではアーガマへの襲撃時に初登場し、捕虜のサラ・ザビアロフから機体の弱点を聞き出すことで、カミーユたちはこの強敵を退けることができました。
以後もギャプランの変形機構や高速機動性能は、可変モビルスーツ開発の先駆けとなっています。
10位 リック・ディアス
「リック・ディアス」はアナハイム・エレクトロニクス社が開発した本機は、当初「γガンダム」と呼ばれる予定でしたが、最終的には「リック・ディアス」という名称で定着しました。
その名は宇宙用機体を意味する“リック”と、大航海時代の探検家バーソロミュー・ディアスに由来します。
本機はエゥーゴにおける初期主力機であり、ガンダリウムγ合金を使用している点も特徴的です。
物語序盤から登場し、ティターンズのガンダムMK‐Ⅱを奪取する作戦にも投入されました。
また、アムロ・レイも本機の性能を高く評価し、譲渡を打診する場面も描かれています。
その後、アムロが搭乗するディジェにもリック・ディアスの影響が見られることからも、本機の設計が後続機に与えた影響の大きさが伺えます。
【Zガンダム】最強モビルスーツまとめ
『機動戦士Zガンダム』には、多彩な性能や思想を持つモビルスーツが登場し、戦局を大きく左右する存在として物語を彩ってきました。
今回ご紹介したランキングでは、機体性能や戦果、設計思想、後継機への影響などを基準に選定し、それぞれの魅力と実力を総合的に評価しました。
中でもZガンダムは、可変機構、バイオセンサー、高性能装備という3拍子が揃ったバランスの良い万能機体であり、最強の名にふさわしい機体でした。
その他にも、ファンネルを初搭載したキュベレイや、ラスボス機として圧倒的な存在感を放ったジ・Oなど、Zガンダムの世界観を深める数々の名機が登場しました。
それぞれの機体が持つ性能や背景には、設定の奥深さとメカニックデザインの魅力が詰まっており、ガンダムファンの間でも語り継がれる要素となっています。
今後Zガンダムを見返す際には、ぜひモビルスーツの性能や運用シーンにも注目してみてください。