『HUNTER×HUNTER』の「暗黒大陸編」では、ビヨンド=ネテロが探索隊を結成し、船を出すことを表明しました。
そこへ「カキン帝国」も独自に動きを見せ、協定を無視して王族たちが参戦する展開となります。
出航後の船上では、カキン王国の王子や護衛団を巻き込んだ王位継承戦が繰り広げられます。
その中には緋の目を保有する王子もおり、クラピカがそれを奪還するために乗船します。
さらに幻影旅団も同じ船に乗り込んでおり、暗黒大陸到達前から激しい展開が展開されています。
とはいえ、出航からしばらくは「カキン王国の王位継承戦」が物語の中心となります。
そのルールは極めて単純で、「14人の王子の中で最後まで生き残った者が次期国王となる」というものです。
各王子には「壺中卵の儀」という儀式によって念獣が授けられ、策略と陰謀が渦巻く戦いへと突入していきます。
今回は、カキン帝国の王子14人について、彼らの能力や特徴を整理してご紹介いたします。
【HUNTER×HUNTER】カキン王国・王子一覧
以下に、カキン王国の現国王および14人の王子の名前をまとめます。
- ナスビー=ホイコーロ(国王)
- ベンジャミン=ホイコーロ(第1王子)
- カミーラ=ホイコーロ(第2王子)
- チョウライ=ホイコーロ(第3王子)
- ツェリードニヒ=ホイコーロ(第4王子)
- ツベッパ=ホイコーロ(第5王子)
- タイソン=ホイコーロ(第6王子)
- ルズールス=ホイコーロ(第7王子)
- サレサレ=ホイコーロ(第8王子)
- ハルケンブルグ=ホイコーロ(第9王子)
- カチョウ=ホイコーロ(第10王子)
- フウゲツ=ホイコーロ(第11王子)
- モモゼ=ホイコーロ(第12王子)
- マラヤーム=ホイコーロ(第13王子)
- ワブル=ホイコーロ(第14王子)
全員に共通して「ホイコーロ」という姓が付けられています。
カキン帝国自体は小国ではありますが、暗黒大陸への出航に際し、強引な手段を取ったことからもその野蛮さがうかがえます。
なお、上記には女性も含まれていますが、称号はいずれも「王子」とされています。
カキン王国・王子の強さと念能力一覧
番号 | 名前 | 母親 | 特徴・性格 | 念能力 | 守護霊獣の特徴 |
---|---|---|---|---|---|
ー | ナスビー=ホイコーロ(国王) | 不明 | 現カキン国王。継承戦と壺中卵の儀の仕掛け人 | 有(詳細不明) | 乳房だらけの異形の姿 |
1 | ベンジャミン=ホイコーロ | ウンマ王妃 | 軍隊指揮官。肉体派で最有力候補 | 星を継ぐ者(死者の念能力継承) | 巨大な口を持つ顔 |
2 | カミーラ=ホイコーロ | ドゥアズル王妃 | ワガママで自分本位 | 百万回生きた猫(死後に蘇生) | 植物のような姿(操作系) |
3 | チョウライ=ホイコーロ | トウチョウレイ王妃 | 思慮深い策士タイプ | 未習得(習得後に王を目指す) | コインを吐き出す機構(具現化系) |
4 | ツェリードニヒ=ホイコーロ | ウンマ王妃 | 猟奇的な殺人嗜好、特質系 | 未来視+予知夢再現 | 馬型と悪魔型の2体(支配・無意識型) |
5 | ツベッパ=ホイコーロ | ドゥアズル王妃 | 冷静沈着、協力者を増やすタイプ | 未習得 | カエル型(体内で薬品生成・変化系) |
6 | タイソン=ホイコーロ | カットローノ王妃 | マイペースな教祖気質 | 未習得 | 目がハート型、信者に幸福or罰 |
7 | ルズールス=ホイコーロ | ドゥアズル王妃 | 元薬物中毒、更生中 | 未習得 | 虫型、欲望に反応(具現化系) |
8 | サレサレ=ホイコーロ | スィンスィンコ王妃 | 快楽主義、争いに無関心 | 未習得 | 煙を吐く球体、信者を増殖 |
9 | ハルケンブルグ=ホイコーロ | ドゥアズル王妃 | 正義感と知性を備える | 弓矢で他者支配(操作系) | 牛型、集団強化のバフ型 |
10 | カチョウ=ホイコーロ | セイコ王妃 | 妹思い、姉妹の片割れ | 未習得 | 死者が残った側を守る(2人セゾン) |
11 | フウゲツ=ホイコーロ | セイコ王妃 | 姉と心を通わせる内向型 | 不明(調査中) | 扉で空間移動(マジカルワーム) |
12 | モモゼ=ホイコーロ | セヴァンチ王妃 | 大人しそうに見えて野心家 | 未習得 | ネズミ型、相手に蜘蛛を寄生 |
13 | マラヤーム=ホイコーロ | セヴァンチ王妃 | 幼児で継承戦には興味なし | 未習得 | 精神状態で形が変わる空間型 |
14 | ワブル=ホイコーロ | オイト王妃 | 赤ん坊、クラピカが護衛 | 未習得 | クラゲ型?詳細・正体不明 |
カキン王国・王子の強さと念能力を解説
カキン王国の国王および14人の王子たちについて、念能力や守護霊獣の特徴も含めて順に見ていきましょう。
ナスビー=ホイコーロ(国王)
ナスビー=ホイコーロは、カキン帝国の現国王であり、国家規模は小さいながらも強い権力を持つ人物です。
彼はネテロの息子であるビヨンドを取り込む形で雇い入れ、暗黒大陸への進出を企てました。
また、王子たちによる王位継承戦を発案した張本人でもあります。
カキンに伝わる「壺中卵の儀」と呼ばれる儀式を活用し、王子たち一人ひとりに守護霊獣を憑依させる仕組みを構築しました。
この儀式は、初代カキン国王が子孫繁栄を願って開発したとされ、壺に王子の血を垂らすことで念獣が生み出されます。
ナスビー自身の守護霊獣は、乳房が無数に付いた異形の姿をしており、非常に不気味な印象を与えます。
ベンジャミン=ホイコーロ(第1王子)
ベンジャミン=ホイコーロは、カキン帝国の第1王子です。
彼はウンマ王妃の第一子であり、ライオンを素手で倒せるほどの膂力を誇る強者です。
日頃から自身の私設軍隊を率いており、王位継承において最有力とされる存在でもあります。
彼の念能力は「星を継ぐ者(ベンジャミンバトン)」です。
この能力は、ベンジャミンに忠誠を誓って死亡した部下の念能力を受け継ぐというもので、極めて強力です。
結果として、彼はクロロのように複数の能力を扱うことが可能となります。
守護霊獣は、顔の中心に大きな口があるような形状をしており、威圧感のある外見です。
カミーラ=ホイコーロ(第2王子)
カミーラ=ホイコーロは、カキン帝国の第2王子です。
ドゥアズル王妃の第一子であり、非常に自己中心的な性格で、自分の思い通りにならないことを嫌います。
彼女の念能力は「百万回生きた猫(クロネコノナマエ)」と呼ばれています。
この能力は、カミーラが殺害された場合に発動し、死後の念として相手の命を代償に彼女を蘇生させるというものです。
ただし、この能力が知られてしまうと、カミーラは拘束されるなどして発動の機会を失う恐れがある点が弱点です。
彼女の守護霊獣は植物のような姿をしており、「操作系」の能力を持つとされています。
チョウライ=ホイコーロ(第3王子)
チョウライ=ホイコーロは、カキン帝国の第3王子です。
トウチョウレイ王妃の第一子であり、王子の中では年長で貫禄のある風貌をしています。
現時点では念能力を習得しておらず、そのためクラピカに対して友好的な態度を取っています。
ただし、念能力を身につけた暁には、国王の座を狙うつもりでいます。
彼の守護霊獣は、太陽とタイヤを組み合わせたような特徴的な見た目をしています。
1日1回コインを吐き出し、そのコインを持つ人物が特定条件を満たすと能力が発動するという仕組みになっています。
詳細は明かされていませんが、「具現化系」の能力であると推測されています。
ツェリードニヒ=ホイコーロ(第4王子)
ツェリードニヒ=ホイコーロは、カキン帝国の第4王子です。
ウンマ王妃の第二子であり、クラピカの目的である「緋の目」を多数保有しています。
彼は独特の美学を持ち、若者の命を奪うことに快感を覚えるという危険な性格です。
念に関しては極めて高い資質を持ち、短期間で四大行を修得しています。
水見式では「水が腐敗しつつ沸騰する」という異常な反応を示し、「特質系」の念能力であることが判明しています。
彼の能力は、10秒先の未来を視認し、その後にその未来を夢として体験するというものです。
能力が発動中、ツェリードニヒは予知夢の影響を受けず自由に行動できる一方、能力を受けた相手は夢の通りに行動してしまいます。
能力の影響が終わると、相手はその時間の記憶を失い混乱する仕組みです。
また、彼には守護霊獣とは別に、無意識に創り出した独自の念獣も存在します。
守護霊獣は馬のような姿をしており、三段階のプロセスを通じて相手を支配していく能力を持っています。
もう一方の念獣は悪魔のような外見で、ツェリードニヒの深層心理により誕生した存在です。
ツベッパ=ホイコーロ(第5王子)
ツベッパ=ホイコーロは、カキン帝国の第5王子です。
ドゥアズル王妃の第二子であり、上位の王子たちを排除することを計画しています。
その一環として第4王子ツェリードニヒに対し共闘を持ちかけ、さらにはクラピカをも味方に引き込もうと画策しています。
彼はまだ念能力を習得しておらず、戦闘能力は不明ですが、政治的な駆け引きには長けている人物です。
守護霊獣はカエルに似た姿をしており、「変化系」に分類される能力を有しています。
この念獣は体内で様々な薬品を生成できる能力を持っています。
タイソン=ホイコーロ(第6王子)
タイソン=ホイコーロは、カキン帝国の第6王子です。
カットローノ王妃の第一子であり、かなりのマイペースで独特な言動が目立ちます。
王位継承戦に対しても動じる様子はなく、護衛には好みのイケメンを揃えています。
また、クラピカの師匠であるイズナビと契約を交わすなど、異色の存在として描かれています。
彼女は念能力をまだ習得しておらず、守護霊獣はハート型の目を持った特徴的な姿です。
この守護霊獣はオタマジャクシのような小さな存在を対象に取り憑かせ、タイソン教典を受け取らせることでその人物のオーラを吸収します。
ただし、教典をしっかりと読み込んだ相手には幸福を与えるとされ、約束を破った場合には罰が下されます。
ルズールス=ホイコーロ(第7王子)
ルズールス=ホイコーロは、カキン帝国の第7王子です。
ドゥアズル王妃の第三子であり、第5王子のツベッパに対して協力的な姿勢を見せています。
過去に薬物中毒に苦しんでいた経験がありながら、現在は更生を目指しています。
自身の護衛候補にハンター試験を受験させたものの、全員が不合格となるなど、過激な一面も持ち合わせています。
護衛としては、俳句念能力者バショウが担当しています。
念能力は未修得ですが、守護霊獣は昆虫のような外見で、「具現化系」と見られています。
対象の欲望を見抜き、それを満たすことで能力が発動する仕組みですが、効果の詳細はまだ明らかになっていません。
サレサレ=ホイコーロ(第8王子)
サレサレ=ホイコーロは、カキン帝国の第8王子です。
スィンスィンコ王妃の第一子であり、常に女性たちに囲まれて過ごしています。
王位継承戦にはほとんど関心を示さず、自分のペースで気ままに振る舞っています。
念能力は未習得で、守護霊獣は口が多数ついた球体のような見た目をしています。
この守護霊獣は煙を吐き出し、それを吸った者を信者化させる能力を持っています。
さらに、信者たちの頭上にはガスを吐く念獣が取り憑き、ゾンビのように他者へと影響を広げていきます。
ハルケンブルグ=ホイコーロ(第9王子)
ハルケンブルグ=ホイコーロは、カキン帝国の第9王子です。
ドゥアズル王妃の第四子であり、数多くの王子たちの中でも人格的に優れており、知性にも富んだ人物です。
彼は王位継承戦に対して否定的な考えを持ち、国王に対して辞退の意向を表明しました。
念能力は、「オーラの弓矢」のようなものを発射し、それによって命中した対象の意識を自らの支配下に置くという能力です。
守護霊獣は牛のような巨大な怪物の姿をしており、羽根の刻印を受けた者たちがハルケンブルグの下に集まることで、互いの能力が強化される仕組みを持っています。
この能力は、ゲームでいう「バフ」効果に似ており、「操作系」の念能力に分類されます。
カチョウ=ホイコーロ(第10王子)
カチョウ=ホイコーロは、カキン帝国の第10王子です。
セイコ王妃の第一子であり、フウゲツとは双子の姉妹にあたります。
一見すると従者に対して冷たく接しているように見えますが、実際には妹フウゲツを良く見せるための配慮とされます。
カチョウの護衛には、音楽家であるセンリツが就いています。
彼女は念能力を習得しておらず、守護霊獣も具体的な姿は確認されていません。
能力名は「2人セゾン(キミガイナイ)」で、カチョウかフウゲツのどちらかが命を落とした際に発動します。
亡くなった側がもう一方の姿を借りて現れ、残された片割れを守るという能力です。
フウゲツ=ホイコーロ(第11王子)
フウゲツ=ホイコーロは、カキン帝国の第11王子です。
セイコ王妃の第二子であり、カチョウとは双子の妹にあたります。
姉のカチョウがフウゲツを救いたいと願うのと同様に、フウゲツもまた姉を守りたいという強い気持ちを抱いています。
念能力は未習得ですが、何らかの不思議な力を手に入れており、クラピカらによってその正体が調査されています。
守護霊獣の能力名は「秘密の扉(マジカルワーム)」であり、ワームのような外見をしています。
この能力は、ノブのように空間を生み出して移動する力を持ち、行きの扉はフウゲツだけが、帰りの扉はカチョウだけが作り出せるという特性があります。
姉妹の強い絆を反映した能力です。
モモゼ=ホイコーロ(第12王子)
モモゼ=ホイコーロは、カキン帝国の第12王子です。
セヴァンチ王妃の第一子であり、外見は大人しそうで内向的な印象を与えます。
しかし実際には野心的で、自身が王位に就くことを強く信じています。
彼女の護衛はハンゾーが担当していました。
モモゼは弟のマラヤームを溺愛しており、護衛の多くを弟の側につけていました。
その結果、自身の護衛にスパイが紛れ込んでいたことに気づけず、命を落とすことになります。
念能力は持っておらず、守護霊獣はネズミのような外見をしています。
発動条件を満たすと、対象に寄生する「寄生型」の能力を発動します。
「おひま?」という問いかけに対して、相手が「暇である」と認識すると発動し、蜘蛛のようなものが取り憑いて操作下に置く仕組みです。
マラヤーム=ホイコーロ(第13王子)
マラヤーム=ホイコーロは、カキン帝国の第13王子です。
セヴァンチ王妃の第二子であり、まだ幼く王位継承争いに対して関心を示していません。
護衛はビスケが担当しています。
念能力は未習得ですが、守護霊獣はマラヤームの精神状態に応じて姿を変化させる特性があります。
かつてはドラゴンのような姿をしていましたが、モモゼの死を受けて空間を遮断する性質へと変化し、誰も近づけないようにしています。
その結果、マラヤームは隔離状態にあり、王位継承戦には実質的に不参加の状態となっています。
ワブル=ホイコーロ(第14王子)
ワブル=ホイコーロは、カキン帝国の第14王子です。
オイト王妃の子であり、まだ乳児であるため意思表示はできません。
王位継承戦の意思決定は母親であるオイト王妃に委ねられています。
クラピカが護衛を務めており、ワブルは彼に対して懐いている様子が描かれています。
念能力は未習得であり、守護霊獣の姿も明確には判明していません。
ただし、王子たちが一堂に会した場面で、クラゲのような姿の念獣が確認されており、それがワブルの念獣である可能性が指摘されています。
ワブルはクラピカすら警戒するほどの邪悪な気配を放っているとされ、その正体は不明です。
もしかすると、将来的に強大な念能力を発現させる潜在力を秘めているのかもしれません。